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通りみちに住む

家族が一緒に住んでいても、それぞれが個室にこもって過ごしていては

一緒に住んでいるというより、ただ同じ家の中で生活しているだけなのではないだろうか。

私が提案するのは、個人の空間が個室の外へ、さらに家族の共有空間も超えて広がり、交わる

新たな「個室」のあり方である。

この住宅における「個室」はたった3畳の、建具やカーテンで仕切られただけのせまい空間である。
しかし室外との段差を机や椅子として利用することで、プライベートは個室の外へ広がり、
通路や家族の共有スペースと混ざりながら広がっていく。

南側の吹き抜けを中心として段差や本棚で空間をつくり、テラスを通じて外部へも生活はあふれだす。
1階の階段下に弟の棚を、2階の通路に姉の棚を設置することでそれぞれのプライベート領域を吹き抜けのそばまで広げ、通路や吹き抜けは新たな家族のコミュニケーションの場となる。

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