【原田公明プロフィール】
■ 経歴
1961年4月 鹿児島市生まれる
1985年3月 鹿児島大学工学部建築学科卒業
1987年3月 東京都立大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了,工学修士
1987年4月 株式会社日建設計 構造部入社
2021年3月 東京工業大学環境・社会理工学院建築学系建築学コース博士課程修了,工学博士「木鋼ハイブリッド部材接合部の性能把握および構造設計への適用」
2023年4月 東京都市大学建築都市デザイン学部建築学科 特任教授
2023年4月 株式会社日建設計エンジニアリング部門構造設計Gシニアエキスパート兼務
■ 受賞
2012年日本建築構造技術者協会 JSCA賞作品賞「立教大学新座キャンパス新教室棟」
2015年,2017年プレストレストコンクリート工学会賞,コンクリート工学会賞:「白金の丘学園」
2016年,2017年,2019年CFT構造賞,BCS賞,免震協会賞:「YKK80ビル」
2019年日本構造家倶楽部 第14回日本構造デザイン賞「様々な素材を用いた構造デザイン」
「コウヅキキャピタルウエスト、立教大学新座新教室棟、武蔵野大学第一体育館」
2021年,2020年コンクリート工学会賞,BCS賞「東京音楽大学中目黒・代官山キャンパス」
■ 資格
一級建築士,構造設計一級建築士,JSCA建築構造士,技術士（建設部門）
■ 主な作品（上記以外）
日建設計東京ビル(2003年)、さいたまスーパーアリーナ(2000年)、立教大学ロイドホール(2012年)、法政大学富士見ゲート(2016年)、上智大学ソフィアタワー(2017年)他
【研究室紹介】
本研究室は、本年2023年4月に立ち上がった研究室です。私は大学院卒業後、日建設計で現在まで36年一貫して、建築構造設計に従事してきました。超高層・大スパン・耐震・免震・制振構造、RC・S・SRC・CFT・木構造、事務所・学校・研究所等、様々な構造形式・用途の建物をプロジェクト初期段階から完成に至るまで構造設計、ものつくりの実務を行ってきました。
4月から本大学で、日建設計での業務も継続しながら特任教授として着任しました。研究室においては、まず以下のテーマを掲げて活動を始めています。いずれも実務経験をいかしながら、時代の要請に沿えるような研究ができることを目標に掲げ、活動を行っていきます。また研究室では、建築や構造を楽しみながら学べるような雰囲気づくりや企画も考えていきます。
【研究テーマ】
「社会に貢献できる構造設計・構造デザインを共に考えていきます」
古代ローマの建築家ヴィトルヴィウスは、建築は「強」「用」「美」の理が保たれるようにと、説いています。３６年間の実務建築構造設計に従事し、地震や暴風など自然災害を受ける日本では、構造設計や構造設計者の社会へ果たす役割や期待は、大きいものがあることを日々実感してきました。その実務経験を活かし、過去担当した建物など用いて実際の構造設計のプロセスや考え方、思想、構造設計技術を伝えていきます。研究を通して、社会に貢献できる社会に通用できる人材育成を行います。
「構造ヘルスモニタリングにより構造を見える化および文献調査」
構造設計は、想定した地震を元に構造解析を行いますが、実際の地震発生時に設計上の想定通りに建物が揺れたのか、瞬時に検証を行うことはできませんでした。2003年から日建設計東京ビルの地震計測及び研究を行いながら、地震直後専門家が関わることなく即時に、建物の被災度判定を提供できるシステム(NSmos)を開発しました。引き続きこの分野の研究を行っていきます。また関連する文献調査研究も併せて行うことで構造ヘルスモニタリングを追求していきます。
「環境負荷低減に貢献する木鋼ハイブリッド構造および木造関連文献調査」
近年、環境負荷低減及びCO²削減のため非住宅建築への木造利用の機運が高まっています。木鋼ハイブリッド構造は、木質部材の意匠性持続可能性、と鋼材の剛性と靭性を兼ね備えた構造です。各々の素材の良さや特徴を生かした構造を用いた建築作りの研究に取り組みます。また近年、様々な木造の工法や構造技術が開発、実現し始めています。それらの木構造の流れを纏める文献調査研究も並行して開始しています。
「その他関連するテーマ」
建築作りにおいてコストは非常に重要であり、優れた建築や構造を立案してもコストが現実的でない場合、実現できません。建築構造を中心として建築全体に関連するコスト分析及び纏め、文献調査も一主要テーマとして掲げ、研究を始めています。
研究テーマも社会貢献でき意味のある内容であれば、学生さん自身から提案してもらい、興味持って主体的に取り組んでもらうこと大いに歓迎します。
・研究室メンバー
特任教授 原田公明
B4 神原岳拓、山川達也、鈴木大成、山田秀平、大森柊季、鹿野貴嗣